3Dプリンターと3D CADを使って好きなものをプリント(造形)するということが個人でも普及しています。
私の場合は、釣りのルアーやドローンの部品などを印刷していますが、一般的にはフィギュアなどを印刷する人が多いかと思います。
しかし、3Dプリンターや3D CADのどれを選べば良いか分からないや、そもそも選ぶ以前に、使い方が分からず、これらに手を出せずにいる人もいるのではないでしょうか?
この気持ち良く分かります。
3Dプリンターや3D CADといったデジタルエンジニアリングの業界に20年以上携わっている筆者ですら、家にこれらを導入しようとすると、色々と面倒くさそうで手をこまねいてしまいます。
でも大丈夫!
こういったわずらわしさを、いっさい気にせずに3Dプリンターで印刷できる、DMM.makeという3Dプリントサービスをご存知でしょうか?
今回はドローンにカメラを固定するブラケットをDMMの3Dプリントサービスで印刷することを題材に、仕上がりの精度はどうなのか?材料やサイズによって価格はどう変わるのか?依頼のやり方などを実体験をもとにご紹介します。
もし3Dプリンターや3D CADを自分で探したいという人は以下の記事も参考にしてみてください。
DMM 3Dプリントサービスとは
DMMプリントサービスは、自分で3Dプリンターや3D CADを準備する必要がありません。
印刷したいものの3D CADデータさえあればOKという夢のようなサービスです。
3D CADデータはどうするのか?
これも問題ありません。
データはフリーサイトから無料でダウンロードできるので実質、DMMの3Dプリンターサービスの代金だけが必要になります。
それでは、3D CADデータを無料で入手する方法からDMMの3Dプリントサービスを活用するまでの流れを実体験をもとにご説明します。
3Dプリントする題材について
今回、3Dプリンターで印刷したい部品は上記のブラケットになります。
そもそもこれを印刷したかった理由は、Nanohawkという小型ドローンのカメラをもっと映りの良いカメラ(Caddx Ante Lite)に変更したいのですが、最初に付いていたカメラを機体に固定するブラケットが流用できそうになかったので、Caddx Ante Lite用のブラケットが必要でした。
そこで、まずはブラケットの3D CADデータを入手する必要があり、今回はThingiverseというサイトから入手しました。
Thingiverseで3D CADデータを無料で入手する方法
Caddx Ante Lite用のブラケットは、Thingiverseというサイトで入手しました。
このサイトは、3Dプリンターユーザーご用達のサイトで、3Dプリンター用の3Dデータ(STLファイル)が無料で入手できます。
3D CADを持っている人がモデリングしてThingiverseに無償でアップしているのです。
シェアの時代ですよね~。ほんと助かってます。
こういったサイトは他にもありますが、ドローン関係の部品だとこのThingiverseが一番豊富な気がします。
Thinkgiverseでの3Dデータの探し方は、以下のように検索窓にキーワードを入力すると該当する3Dデータがヒットします。
ただこのキーワード検索が結構くせもので、商品名などのキーワードを入れないとお目当てのデータが見つからないことがあります。
今回は、「nanohawk」というキーワードで見つかりましたが、「caddx ante lite」というキーワードでは見つかりませんでした。
お目当てのデータが見つかったら自分のPCのデスクトップなどにダウンロードします。
3Dデータを入手したら、次はDMMの3Dプリンターサービスにデータ送付します。
DMM 3Dプリントサービス活用の流れ
DMM 3Dプリントサービスに3Dデータをアップロード(送付)
まずは上記のThingiverseからダウンロードしたCaddx Ante Lite用ブラケットの3DデータをDMM 3Dプリントサービスにアップロードします。
3Dデータはご自分のパソコンのデスクトップに、あらかじめ保存しておきアップロードしましょう。
またDMMのアカウントを持っていない方はアカウント作成からやる必要があります。
3Dデータのアップロードは、DMM.makeのトップページ右側の「3Dモデルをアップロード」からできます。
次に以下の画面に移るので、更に「3Dデータをアップロード」をクリックします。
3Dデータの選択を促されるので、デスクトップなどに保存してあったThingiverseからダウンロードした3Dデータを選択します。
続いてカテゴリの選択を促されます。
今回は、ドローンの部品なので、「部品・工具・パーツ」をクリックします。
フィギュアや医療関係など色んなカテゴリがあるのが興味深いです。
アップロードが完了すると以下のような画面になります。
材料を選定する
3Dデータのアップロードが完了したら以下の画面から「注文に進む」をクリックします。
次に3Dプリンターで出力する材料を選択します。
ここが結構大事ですね。
求める部品の機能によって材料が変わってきます。
今回は材料はナイロン、色はブラックを選択しました。
材料やサイズによって値段が違い、材料と数量を入力すると今回の注文の見積もり金額が表示されます。
問題なければ「注文する」ボタンをクリックしたら完了です。
最初はどの材料を選んだらよいか分からないかもしれませんが、上記に「選べる素材・種類について」のリンクで各種材料の特徴について理解することができます。
DMM 3Dプリントサービスの注文から配送完了までの期間
注文完了すると、以下のように登録しているメールアドレスに進捗のメールがどんどん届きます。
今回の場合、1月10日で3Dデータのアップロード完了し、1月11日にDMMにて3Dプリンターでの製作開始、1月14日に発送されています。
自宅に届いたのが1月15日だったので、注文から配送完了までトータル5日間でした。
思った以上に早かったです。
DMM 3Dプリントサービスの精度・価格
一番気になるのはDMM 3Dプリントサービスで製作された部品の精度や価格ではないでしょうか?
今回注文したドローンのパーツ(Caddx Ante Lite用ブラケット)を題材に精度と価格をご紹介します。
精度について
まず精度ですが、以下の画像を見てください。
少し画像では分かりづらいかもしれませんが、思った以上にザラザラ感ある仕上がりでした。
ですが、3Dモデル通りの仕上がりでNanohawk(ドローン)に実際組んでみましたが穴位置やサイズ感含めバッチリでした。
ということで精度的にも大満足の結果でした。
価格について
価格ですが送料込みで1433円でした。
私は価格的にも満足しています。
もし普通に今回のCaddx Ante Lite用ブラケットが量産されていて売られているとすると300~500円ぐらい(送料別)が相場だと思いますが、今回は市場に売られていない部品でした。
また自分で3Dプリンターや3D CADを使わずに(人によっては購入することなしに)、注文から5日間で部品が手に入るという時間的節約も考えると満足いく価格だと思っています。
DMM 3Dプリントサービスも開始以来、色んな注文をこなしノウハウもあると思うので、そのノウハウを活用できるというのもメリットがあるのではないでしょうか?
NanohawkへCaddx Ante Lite用ブラケット組付け
最後にNanohawkに新しいカメラ(Caddx Ante Lite)とDMM 3Dプリンターで作ってもらったブラケットを組付けていきます。
以下が組み付け後の状態です。
バッチリでした。
これで今までよりもカメラ映像が綺麗になるはずです。
ここは後日、どれぐらい綺麗になったかの動画をアップしたいと思います。
ちなみに元のカメラでの映像は以下です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はドローンの部品を題材にDMM 3Dプリントサービスを実際に使い、精度や価格、依頼のやり方などをレビューをしてみました。
精度や価格ともに満足する結果でした。
3Dプリンターや3D CADを持っていない人や、これらを持っているけど自分でやる時間がない人は満足できるサービスだと思います。
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