この記事はドローンを用いた農薬散布をフリーランスとして稼ぐ方法について解説します。
✅これからドローンで稼ごうと考えている人
✅現在既にドローンの業務委託をしていてさらに稼ぎたい人
ドローンの農薬散布の全体感としては安定したマーケットがあると言えます。
稲作など基本的には1年周期で農薬散布の需要があることに加え、さらに加速する農家の高齢化、それに伴う大規模化が進むため、ドローンによる農薬散布のニーズはさらに高まることが予想されます。
JAが100ヘクタール以上の規模の稲作農家を対象に実施したドローンを用いた農薬散布の実績に関する調査では、全体の回答470件のうちドローンを使って農薬散布をしたことがあると回答した割合は80%という結果も出ております。
一方でニーズのある高齢の農家の心理的なハードルが高く、初回のサービスを提供することが難しいため、その点は十分に理解する必要があります。
個人でドローン農薬散布をするために必要な資格
ドローンで農薬散布をするためには特別必要な資格はありません。
ドローン操縦の資格を持っているとクライアント(個人の農家)は特に安心するかもしれませんが、実際に農薬散布時に使うドローンの機体によっては操縦方法が若干異なり、資格が実務に生かせないこともあるので、お使いいただく機会を操縦する習熟度を磨いていただくことが必要になります。
個人でドローン農薬散布をするために必要な装備
基本的なことではありますが、農薬散布はする時期のほとんど夏になります。
暑い時期ではありますが、事故予防の観点からヘルメットと長袖長ズボンの衣服を着用することが望ましいです。
また、農薬のラベルに防護服の着用など必要な対策が明記されている者もありますので、適宜その指示に従っていただくことが望ましいです。
個人でドローン農薬散布をするための費用
これまで、ドローンで農薬散布の概要について説明してきましたが、この章ではドローンの費用感について説明します。
農薬散布用ドローンは、購入するメーカーにもよりますが、100万円前後~高いもので300万円が相場になります。維持費は20万円程度/年となります。
決して安い金額ではありませんが、農林水産省を中心に補助金もいくつかありますので、併せて検討いただけると良いかと思います。
また最初は農薬散布ドローンをレンタルで参入すると出費も抑えられて良いです。
一部のドローンスクールでは5万円前後でレンタルしていたかと思います。
金額は購入するドローンにもよりますので、特徴と合わせて有名なメーカーを挙げます。
DJI AGRAS MG-1P
圧倒的な操縦の安定感。
手ごろな価格でスタートできる。
ドローンの資格取得で使われることが多く、操縦を習得しやすい。
マゼックス 飛助 mini
操縦周りの申請や保険が手厚い。
機体がコンパクトで移動や散布時の操作が容易。
・その他のメーカーにはヤマハ発動機、クボタなどがあります。
クボタ:T10K
ヤマハ:YMR-08
また、機体本体の価格に加え、本体の保険への加入をお勧めします。
万が一のことを考えると飛ばす環境によっては対人・対物の保険なども検討いただくとよいかもしれません。
個人でドローン農薬散布をするために必要な知識やスキル
必要な知識として、ドローンで農薬散布することのリスクと農薬の知識が重要です。
農薬散布のリスクとしては、ドローンで用いる場合と人手で散布する場合の農薬希釈割合が異なるため、近隣に住宅、学校などの施設がある場合には、風向きを踏まえ散布を実施する必要がある点は重要な留意点となります。
規模によりますが、必要に応じて散布の日時、目的を添えて回覧板などで自治体に周知するなどの対応も必要になります。
農薬については、ドローンで散布可能な農薬については、次の農林水産省のリンクよりご確認いただくと確実と思います。
現状は記載されているものだけの様ですが、定期的に新規で登録されているようです。
個人でドローン農薬散布をするための成功事例や稼げる金額
著者が把握しているケースでは、長野県での稲作農家・大規模リンゴ農家の事例があります。
し、毎年大規模な農薬散布を実施しているケースがあります。
そのオペレーターは大規模の農家に対して、ドローンを用いて行った場合の利点を説明し。受注に至っております。
金額としては1ヘクタール30,000円~35,000円を単価として、本業と同等と言えるほどの収入を得ております。
農地の広さによっても異なりますが、私含めた周辺のケースでは80万ほどの収入になっています。
小規模農家は多くても1ヘクタール程度ですので、隣り合う田んぼもまとめてそれなりの規模にして実施して実施しているケースもあります。
ドローンを活用することの効率性を考えるとやはり規模の大きい農家へのアプローチが重要と言えます。
ドローン農薬散布事業を成功させるためのヒント
成功させるヒントは大きく2点あるかと思います。
1つ目はアプローチ先の選定。
農業は基本的には毎年繰り返し行われますので、事業として成功させるためにはいかに1回目を実施させてもらえるかが重要です。
農業を営む人の多くは、50歳以上となりメリットを十分に説明できれば、営業もしやすいかと思います。著者の知り合いも何人か農薬散布を事業としており、その地域の農家へアプローチする人や手が足りていなそうな個人へアプローチするなど、開拓の方法はいろいろありそうです。
知り合いやネットワークがあるところから声をかけていくと良いかもしれません。
2つ目はドローンで農薬散布をすることのメリットを説明できること。
ドローンを用いるメリットには大きく時間削減、コスト削減、手間削減の観点から説明できることは重要な要素になります。
その背景には多くの農家は昔から農薬を人手で地上散布あるいは手でまいていました。
そのため、無料でやっていたことにお金を払うことに抵抗感を覚える人が多く、どのよ
うなメリットがあるのかということを十分に説明できることは重要になります。
上記、2点を踏まえて、顧客獲得に向けて営業をしていただけると良いかと思います。
ドローンの仕事を探している人は以下のパーソルクロステクノロジーに登録しておくと良い求人が出たときに紹介してもらえる可能性が高いです。
登録は無料なので気軽にやってみると良いと思います。
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